毎日元気で過ごすための食事(二ノ口 奏音子)
いくつになっても、家族や友人とのお喋りや食事を楽しみ、自分らしく元気に過ごすためには心身
の健康が大切です。
◆「フレイル」をご存知ですか?
加齢に伴い心身の活力や社会的なつながりが弱くなった状態を「フレイル」と言います。健康と要
介護の間の段階で、放置すると要介護のリスクが高まります。フレイルには、以下の3つの側面
があり、これらが連鎖して進行するのが特徴です。
● 身体的フレイル: 筋力などの低下
● 精神・心理的フレイル: 認知機能の低下やうつ
● 社会的フレイル: 閉じこもり
まずは以下の項目をチェックしてみましょう。
【フレイルチェック】
● ここ半年で体重が2~3㎏落ちた
● 以前より歩くスピードが落ちた
● 何をするにも疲れやすくなったと感じる
● 握力が落ちた(ペットボトルの蓋が開けにくいなど)
● 外出や趣味の機会など、活動量が減った
判定基準: 1〜2個当てはまる方は「フレイル予備軍」、3個以上の方は「フレイルの
可能性が高い状態」です。
しかし、心配しすぎることはありません。フレイルは早めに気づいて対策をすれば、元の健康な状
態へ戻すことができます。予防と改善には「食べる」「動く」「人と関わる」の3つが大切ですが、今
回は、基本となる「食べる」ことを中心にお話しします。
◆フレイル予防の食事・3つのポイント
① 1日3食しっかり食べる
まず大切なのは、欠食せずに1日3食食べることです。1食や2食では十分なエネルギーや栄養素
を摂取できません。食事量が少ない日が続くと体重が減り、気力も落ちてフレイルの進行を招い
てしまいます。また、規則正しい食事は生活リズムを整えることにもつながります。
② 多様な食材をバランスよく食べる
毎日いろんな食材を食べることも重要です。肉、魚、卵、大豆製品、乳製品、野菜、海藻、果物、
イモ、油脂の「10品目」のうち、1日に7品目以上を食べるのが理想的です。「主食(ご飯など)」
「主菜(肉や魚など)」「副菜(野菜など)」を揃える意識を持つだけで、自然と栄養バランスが整い
やすくなります。

③ 筋肉の材料「たんぱく質」を毎食食べる
身体的フレイルの大きな要因となるのが筋肉量の減少です。たんぱく質は筋肉を作る重要な材
料です。筋肉量が少なくなると、身体を動かしにくくなったり、転倒リスクも増えたりするため、しっ
かり食べましょう。
魚、肉、卵、大豆製品に多く含まれています。毎食、ご自身の「片手の手のひら」に乗るくらいの
量を目安に食べるよう心がけてみてください。調理が面倒なときは、ツナ缶やサバ缶、納豆やしら
すをご飯に乗せるだけでも手軽に補給できます。

★食欲が出ないとき・量が食べられないときは?
無理にたくさん食べる必要はありません。以下の工夫で効率よく栄養を摂りましょう。
● 薬味を活用: 梅干しやショウガなど、さっぱりした香味野菜を料理に合わせる。
● 油分を足す: ごま油やマヨネーズなど脂質の多いものを少し足すと、少ない量で効率よく
エネルギーをアップできます。
● 間食を使う: 一度に量が食べられないときは「間食」を上手に活用しましょう。プリンや
ヨーグルトなど、卵や乳製品の含まれた間食を選べば、手軽にエネルギーとたんぱく質を
補給できます。
◆まとめ
食事は毎日のこと。「いつも完璧に」は難しいので、できそうなことを「一つずつ」取り入れてみてく
ださい。
● 朝食に牛乳やヨーグルトを足してみる
● 手軽なサバ缶を取り入れてみる
● カット野菜を使ってみる
いつも行くスーパーで買ったことのない食材を買ってみるのもおすすめです。店内を回る順番を
変えるだけで普段と違った食材が目に入り、食卓に変化が生まれます。
皆様がより健康で自分らしい元気な毎日を送れるよう、応援しています!
筆者

管理栄養士 二ノ口 奏音子
患者様とどのように接しているか
食事のことだけじゃなく、患者様の生活、好きなこと等いろんなお話を興味を持って聞くことを大切にしています。
卒業した学校
仁愛大学 健康栄養学科
好きな食べ物
チーズ













