mealtime

骨と筋肉を守る為に、毎日こつこつ今日から出来ること(二木 光代)

年齢を重ねると、身体機能や筋肉など衰えるのは、ある程度仕方ない事ですが、実は筋肉量の低下は一般的に考えられている年齢よりも早く30代で始まり、50代で差がはっきりして60代以降で生活機能に影響が出やすくなります。65歳以上の高齢者の10%がフレイルと言われています。このまま筋肉量が減りサルコペニアとなると、様々な場面で支障が出てきますが、一番は転倒・骨折のリスクが増大することです。

私は、整形外科病院の管理栄養士で骨粗鬆症リエゾンマネージャーなので、骨粗鬆症の予防と治療について活動しています。今日は日々患者さんにお伝えしている事を、皆さんに共有したいと思います。

1.骨の為の栄養は三本柱

まずは皆さんご存知のカルシウムです。一言でカルシウムと言っても牛乳乳製品、小魚類、海草、青菜類や大豆製品、と多岐に渡りますが、一番吸収率が高い牛乳乳製品でも40%、小魚類が33%と違いがあります。牛乳や小魚、納豆などはモチロンですが、簡単に摂れるお勧め食材が3つあります。

●1つ目はスキムミルクです。大匙3杯で牛乳200mlと同じ220mgのカルシウムが摂れます。粉末なので是非そのままヨーグルトに混ぜたり、コーヒーのミルク代わりにしたり、粉ものの生地に入れて使って下さい。軽くて日持ちして常温保存okなのもポイントです。

●2つ目は高野豆腐です。筋肉合成を促す働きを持つロイシンも含み、日常に取り入れて欲しい食材です。カットされた物などは水戻し不要でそのまま汁椀に入れたり、卵とじに入れたりと簡単にちょい足し可能です。また、昔ながらの水戻しが必要な物は、みじん切りにして挽肉料理に混ぜ込むとふっくら仕上がり、オススメです。

●3つ目は切干大根です。カルシウムの他に食物繊維を多く含み、年齢とともに崩れがちなお腹の調子を整える腸活の役目も果たします。定番の切干大根煮ではなくて、大根サラダとして食べるのがオススメです。煮物にするとどうしても塩分が多くなりますが、多過ぎる塩分は、カルシウムの尿への排泄を促してしまいます。なので、煮物より和えサラダがお勧めなんです。下拵えして冷蔵庫にストックしておけば、毎日違う味付けで食べられますよ!

以上3つの食材を「こつこつ3点セット」と名付けて紹介しています。特徴は、どれも乾物なので軽くて買物に便利です。皆さん笑われますが、ずっと続けて欲しいので、重い食材は買物のネックになると考えました。

次にビタミンDです。これはカルシウムの吸収を助ける働きがあり、他にも筋肉や免疫にも影響があるといわれている重要なビタミンです。ただ、残念な事に日本人の98%が不足しているという調査結果が出ており、特に若い世代での不足が目立つ栄養素です。NO,1はで、切身の半分で1日分のビタミンDが摂取出来ます。魚類は、缶詰になる魚に多く含まれると覚えて下さい。キクラゲや干し椎茸などのキノコ類にも多く含まれます。また日光浴でも皮膚で合成出来るので、コスト0でお得です。過剰なUVカットは注意しましょう。

次にビタミンKです。これは、骨を強くする働きがあります。NO,1は納豆、次は青菜です。毎日納豆は難しいと思うので1週間に3個を目標にしましょう。夏は素麵などのつけ汁に挽き割り納豆を入れると、火を使わずタンパク質が摂れるのでお勧めです。ワーファリンを内服されている方は、納豆は禁忌なのご注意ください。

2.筋肉の為の栄養は、骨の為の栄養+タンパク質

タンパク質と言っても、実は骨の為の栄養で挙げたカルシウム(牛乳乳製品、大豆製品)やビタミンDで挙げた鮭を始めとする缶詰になる魚類にも含まれています。重要なのは、しっかりと毎食摂る事です。特に朝のタンパク質は筋量維持や筋力維持に有効とされています。朝食にしっかりとタンパク質が摂れない場合は、午前中の間食に牛乳やヨーグルトで補うのもアリです。

最後に、手間をかける事=美徳ではありません。人生100年時代です。アタマを使って、脳トレのつもりで「食べること」をマネジメントしましょう。毎日1000円貯金は出来なくても1円貯金は出来ますよね?無理をせず「止めないこと」が大切です。そして、あなたの大切な人にも、是非、共有して下さい。

参考

筆者

社会医療法人 札幌清田整形外科病院 栄養科 管理栄養士
札幌骨粗鬆症リエゾンマネージャー研究会(SNOW)世話人
二木 光代

患者様とどのように接しているか

どんな患者様も誰かの大切な人だと思い接してます

卒業した学校

藤女子短期大学 家政科食物栄養専攻

好きな食べ物

白桃、シャインマスカット、スープカレー