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元気に過ごすためには「筋肉」が鍵!(佃 暁子)

1、ロコモティブシンドローム(ロコモ)・・・聞いたことはありますか?

 元気に過ごすためには動けるからだにしておくことが大切!

ロコモは要介護への入り口です!
ロコモ→筋肉が衰える(骨折しやすい・関節が痛い)→歩きにくい→動かない→お腹が空かない→食事量低下→低栄養→要介護状態

2、やせすぎも肥満も要注意!

 太っていても筋肉の少ない人が増えています。加齢とともに筋肉の合成力は低下します。

3、ロコモ予防の食事について

 ロコモ予防のための食事の基本となるのが10食品群チェックシートです。

参考:健康長寿新ガイドライン エビデンスブック
(東京都健康長寿医療センター発行・保険出版社発売 )

 バラエティーに富んだ食生活で、まんべんなく栄養をとりながら、なおかつ筋肉に重要な「たんぱく質」もしっかりとるためのツールです。主食にプラスしてみましょう。
よく「1日30品目を摂りましょう」という目標がありますが、30品目では同じ食品群のものは栄養成分も似ているものが多くなり、健康と関連付けるには根拠が弱い部分があります。(例えば、同じ30品目でも野菜中心に30品目とっている人と、肉類中心で野菜をとってない人など、差があった)食品群で特定することにより食品どうしの栄養素の重複の多くがさけられます。なので食品数ではなくて食品群でチェックする方法がいまでは主流です。

〇が1日7個以上を目標にこのチェック表を活用して、栄養バランスのよい食事をこころがけましょう。7点以上を続けている高齢者は将来寝たきりになるリスクが下がるという結果が出ています。 なお、慢性の病気等があり食事療法を行っている方は、食事内容や食事量について主治医に相談のうえ、ご使用ください。

 合言葉は「さあにぎやかにいただく」です。

参考:健康長寿新ガイドライン エビデンスブック
(東京都健康長寿医療センター発行・保険出版社発売 )

一人で食事をするのではなくて家族や友人と食卓を囲んで賑やかに食事をすることも大切なことです。この合言葉は食品群の頭文字になっています。さかな、あぶら、にく、ぎゅうにゅう、やさい(緑黄色野菜)、かいそう、にはなくて、いも、たまご、だいず、くだものの10個です。特になかなか摂りにくいのが、いも、海藻、果物です。意識して摂るようにしてみてください。食事でとれなかったものは、おやつで取り入れるのもいいですね。

 筋肉を増やすには、まずはたんぱく質をしっかりとる。たんぱく質が不足している食事をしていませんか?たんぱく質が不足する食事とはどんなものでしょうか(図1)。
①ダブル炭水化物型。炭水化物ばかりの食事でメタボ気味。お腹はいっぱいでも必要な栄養は不足。糖質のとりすぎはメタボの原因にも。

②草食低栄養型。炭水化物や肉・魚は食べないで野菜ばかり。体を支える栄養が不足。

③単品粗食型。うどんやおにぎり、菓子パンなど1品で済ませてしまうので、必要な栄養が不足気味。特に60歳代からの人に多い食事メニューです。

心当たりはありませんか?

図1 たんぱく質が不足する食事例

このような食事を続けるとたんぱく質が不足し、筋肉量が低下する恐れがあります。どんな食材にどれくらいたんぱく質が含まれているのかを参考に、食事にたんぱく質をプラスしてみましょう(図2)。

図2 食材に含まれるたんぱく質の量

調理が難しい方は、簡単にできるお鍋がおすすめです。

タンパク質と共に骨折予防のためにカルシウムも取りましょう(図3)。転倒して骨折、寝たきりへとならないために!

図3 食材に含まれるカルシウムの量

野菜ファーストという言葉を聞いたことはありますか?野菜から食べると血糖の急上昇を抑えるから良いという話ですが、野菜でお腹いっぱいになりそうという方は、野菜からではなくたんぱく質ファーストをお勧めします。毎食、食事の準備が苦痛!という声も聞きます。朝はごはん・納豆・味噌汁、食パン・卵・野菜スープなどワンパターンでもOK!昼夕は安心して食べられるミールタイムのパワーアップ食も時々利用するとか、たまに外食するのもいい。しっかりたんぱく質を取って適度に動く!人とコミュニケーションを取って、いっぱい笑う!おいしく食べて今日も楽しみましょう。私たち栄養士に食のことは、お気軽に聞いてくださいね。

泉大津市立病院
栄養管理科
管理栄養士 佃 暁子

患者様とどのように接しているか

この患者さんが一番聞きたいことは何か?聞き取りをしながら探っています。何かを得ていただいて、少しでも行動に繋がる指導を心掛けています。

卒業した学校

大阪府立公衆衛生専門学校

好きな食べ物

お寿司・果物